設立趣意書

この国は誰のものかと聞かれたら、胸を張って「それはわたしたちのものだ」と答えたい。しかし国民主権が日本国憲法に明確にうたわれているにもかかわらず、政治は市民生活の実態から乖離し、国の財政は破綻し、国民が窮地に立たされている現状が続いている。市民の暮らしレベルでは、主役であるはずの国民が、未来を展望することのできない閉塞感に覆われている。

その背景には、中央集権化が進んで地域のひとり一人の声を反映できないシステム、選挙でしか意思表示できない議会制民主主義の限界、世界的に終焉の危機に瀕している資本主義の行き詰まり、といった構造的な壁が高く立ちはだかっているように見える。だが市民ひとり一人に目を向けたとき、それらを乗り越えるべき知恵やパワーが、はたして有効に機能しているのかといった問題に、わたしたちは直面している。

有象無象の情報がメディアを飛び交う中で、わたしたち市民は本当に「正しい情報」という価値を共有できる状態にあるのか、といえば、それさえも怪しいという実態が見えてくる。正しい情報、正しい教育なくしては、未来にまっとうな社会を築き上げていくことは不可能である。閉塞感を打破する鍵を握っている次世代にこそ、正しい教育、正しい情報を得ることのできる環境をもたらさなければならない。何者にも管理されない、新しい市民のネットワークこそが、それを可能にする。

当会は、わたしたちが住み暮らす日々の営みと地域の現場から、日本国憲法に示された国民としての権威と権力をその手に取り戻し、その主権者として市民自治の旗を掲げ、この国の礎となる、人づくり、地域づくり、国づくりを、市民自らの知恵と力で再構築しようとするものである。

(2017年12月 CSJ設立準備委員会 決議)